8月10日は「健康ハートの日」:ウォーキングは心臓に良いのでしょうか?

ウォーキングのメリットと、日常生活の中で歩数を増やすためのヒントをご紹介します

*本記事は、2025年3月4日に米国アボット本社のウェブサイトに掲載された記事の翻訳版です。内容については英語原文が優先されます。

ちょっとした用事を済ませるために外出をする。犬の散歩に行く。散策する。ウォーキングは健康上、多くのメリットがありますが、特に「心臓」の健康にとって最適なエクササイズの一つといえます。
アメリカ心臓協会によると、ウォーキングはコレステロール値や血圧の改善、活力向上、体重増加の予防につながり、心臓の健康アップに役立ちます。また、ストレス軽減、リフレッシュ、気力アップといった効果も見込めます。

これらの効果によって心臓病や脳卒中のリスク軽減が期待できることはもちろんのこと、多忙な毎日を過ごす方たちにとってさらに嬉しいのは、週に約2時間半程度、公園での散歩といった適度なエクササイズで十分だという点でしょう。

忙しい日常生活の中で、歩数を増やす方法
とはいえ、デスクワークが多い場合、言うのは簡単でも実際に行動に移すのは難しいかもしれません。しかし日常のルーティンを見直せば、ウォーキングの時間を確保することは可能です。医師のアドバイスのもと以下のヒントを参考にして、日々の生活の中で歩数を伸ばしてみましょう。

  1. 早朝に時間をとって、犬の散歩に行く
  2. 自動車通勤や、車で店に行く際は、できるだけ店舗入口から離れた場所に駐車して歩数を増やす
  3. エレベーターやエスカレーターのかわりに階段を使う
  4. 歩数計やアプリで活動量を記録し、1日5,000歩など達成可能な目標を設定してモチベーションを維持する
  5. デスクワークが多い場合には、1時間に1回は、立ち上がって身体を動かせるようタイマーを設定する
  6. (天候に問題がなければ)昼の休憩時間に同僚を誘って、屋外を散歩する

考えるだけではなく、計画を立てましょう
ウォーキングを日常生活に組み込むために、アメリカ国立心肺血液研究所が提供する12週間のウォーキングプログラム(出典:Mayo Clinicウェブサイト)を試してみませんか。これは、「ウォームアップ」「早歩き」「クールダウン」を各5分間行うことから始め、週を追うごとに「早歩き」の時間を徐々に増やしていきます。最終週には「ウォームアップ」(5分)と「クールダウン」(5分)の間の「早歩き」の部分を30分まで増やすことを目指します。

ただし、40歳以上で普段あまり身体を動かしていない場合は、まず医師に相談してこのプログラムが自分に適しているかを確認しましょう。

もっと頑張りたい方は筋力トレーニングを取り入れてみましょう
ウォーキングだけでも心臓の健康アップに役立ちますが、押す、引く、持ち上げる、スクワット、ランジといった筋力トレーニングも効果的です。アメリカ心臓協会によると、ウォーキングにプラスして、週2回の筋力トレーニングを行うことで、骨や筋肉、結合組織を強化し、血圧を下げる効果が見込まれます。ウォーキングが習慣化して体が慣れてきたら、簡単にできる筋力トレーニングをルーティンに組み込むのもよいでしょう。

  • ウォーキングランジ:足を大きく前に踏み出し、後ろのひざを地面に近づけるように腰を下ろします。その後、後ろ足を前方に踏み出して、次の一歩へ。同様の動きを10回繰り返します
  • ウォーキングカールプレス:約1〜1.5キログラムの軽いダンベルを持ち、手を太ももの横に下ろした状態から始めます。肘を曲げてダンベルを肩の位置まで持っていき、そこからさらに肘を伸ばし頭の上に持ち上げます。ダンベルをまず肩の高さまで下ろしてから、太ももの横まで戻します。可能であれば、同様の動きを3分1セットにして繰り返します
  • ひざタップマーチ:ひざを高く上げて、手でひざを軽くたたきながら(タップしながら)歩きます。これも3分1セットを目安に行います。

ウォーキングは長寿の秘訣といえるのでしょうか?
少しの辛抱と実践、そして根気があれば、有酸素運動や筋力トレーニングを増やせます。最初のうちは週に2時間半を目安にし、時間があれば、運動量を増やして効果アップをねらいましょう。
ある研究では、適度の運動(ウォーキング、ウェイトリフティング、低強度のエクササイズ)を週に2時間半以下行うのに比べ、運動量を2~4倍増やした場合、心疾患による死亡リスクを最大38%減らすことができる可能性があることが報告されています。

心臓の健康アップの方法を真剣に考えたいのであれば、散歩でも、小旅行でも、ハイキングでも、どんな形でもいいのでとりあえず外に出て歩いてみましょう。心臓もきっと喜んでくれることでしょう。

参考:
「健康ハートの日2025」について