未来のイノベーションに向けた道筋作り

アボットでは、科学運営委員会においてそれぞれのリーダーが連携し、人生に大きな違いをもたらす技術の未来を形作っています。

※本コラムは、米国で2019年に作成された原稿を参考までに日本語訳しています。内容については英語原文が優先されます。医学的な情報を提供したり、製品を広告・宣伝する目的のものではありません。

アボットでは、この5年間におよそ90億ドルを研究開発に注いできました。こうした資金を人生に大きな違いをもたらす医療上の革新へと転換させる責務をその一翼として担っているのが、科学運営委員会を構成するアボットのリーダーです。

14名の委員会メンバーには、ダイアベティスケア、ニューロモデュレーション、ラピッドダイアグノスティクス、栄養製品などの、アボットの全事業領域の研究開発責任者が含まれています。この14名の英知、医療技術および科学界での数十年にわたる経験、そしてその知識をを結集し、アボットが取り組む研究の長期的展望を描いていきます。

運営員会は毎月開催され、アボットの4つの中核ビジネスである医療機器、診断薬・機器、栄養製品、医薬品に関する医療技術の動向や連携機会についてよく話し合われます。アボットが培ってきた科学、工学技術分野における詳細な専門知識を最大活用することを目指しています。

アボットのバスキュラー事業部、製品開発担当バイスプレジデントで、運営員会のメンバーであるToni Nosbushは次のように話しています。「私たちはイノベーションの将来像をずっと考え続けています。個々の製品だけを考えるのではなく、アボットの多様な事業が有する誇るべき素晴らしい財産を生かして、いかにあらゆる患者さんに最善の治療法をお届けできるかということを考えなければなりません」

委員会のメンバーは、「もしこうだったら?」という、アボットとしての次なる革新的なアイデアを思い描く機会として、つながっています。運営員会の一員である、ニューロモデュレーション事業部、製品開発担当バイスプレジデントのRyan Lakinは、委員会メンバーからベストプラクティスを収集し、自らの研究開発チームの強化に活かしています。

「それぞれのチームの連携を強化し、新しいポジションを設け、体系的なイノベーションプロセスを軸にした技術的意志決定を行えるよう組織改革をしました。すべては将来に向けて適切な計画を見極めるためです。機動性の高い少数精鋭チームが整い、全てのチームでイノベーションアジェンダを前進させていきます」

運営委員会はこのほかにも、アボットが重点を置く医療技術の将来にも積極的に関与しています。例えば、データアナリティクスや機械学習などの新しい領域における広範な研究動向に注目し、議論を展開します。これをきっかけに扉が開かれ、アボットのそれぞれの事業でイノベーションをいかに実現するか、最善の方法が話し合われます。

「ビジネスのさまざまな方向性を話し合うことによって、各事業のリーダー同士の協力関係が強化されています。それがアボットの全ての製品の質の高いイノベーションへとつながります」と、Ryanは述べています。

運営委員会は、「Volwiler Society」などの各種制度に基づき、社内における優れた科学的な成果を評価する責任も負っています。Volwiler Societyは、独創性、生産性、アボットに対する貢献の点で優れた成果をあげた社内の最優秀科学者・エンジニアを称えるために1985年に設立されました。

Volwiler Societyは、高名な科学者であり、1950年代にアボットの社長 兼 会長を務めたErnest Volwiler医師から名づけられました。Volwilerはペントタールに代表される麻酔学におけるさまざまな画期的な研究開発の中心的人物であり、その業績が認められて全米発明家殿堂にも選出されました。

Volwiler Societyには約90名の、アボットが誇るエンジニア、科学者が所属しています。会員はVolwiler Society内でさらに重要な役割へと昇格でき、イノベーションの追求に積極的に取り組み続ける姿勢が後押しされています。

最近の例を挙げると、Volwiler Societyの受賞者から消化管の健康、製品開発のデジタル化、疾病診断に関わるアイデアが生まれています。こうしたイノベーションが、人生に大きな違いをもたらす技術で人々の健康を手助けするというアボットの目標の実現に貢献しています。

アボットの科学者には社内表彰制度もあります。アボットは『サイエンス』誌のトップ20企業に幾度も選出されています。