※本資料は、アボットが2021年3月11日に発表したプレスリリースの和文抄訳であり、内容につきましては英語原文が優先されます。
2021年3月11日―アボット(米国イリノイ州アボットパーク)は本日、将来のパンデミックの脅威に対し、その早期発見と迅速な対応に特化した、初の世界的な科学および公衆衛生連携ネットワークである「アボット・パンデミック防衛連携」の設立を発表しました。このプログラムは、検査室での検査、遺伝子解析、および公衆衛生研究の世界的な研究拠点が連携することで、新しい病原体を同定し、潜在的なリスクレベルを分析し、新しい診断用検査を迅速に開発および展開し、公衆衛生への影響をリアルタイムで評価します。
今回のパンデミック防衛連携は、世界中の科学および保健医療コミュニティが新たなウイルスによる脅威を発見し、確認された際には迅速な行動を取り、将来のパンデミックを防ぐのを支援するために組織されています。発見されたウイルスの配列はデータベースとして公開され、それが新種のウイルスであるか、または以前に検出されたウイルスであるか保健当局と研究機関が協力して同定できるようになります。このプログラムは、アボットが過去30年にわたって続けてきたウイルスのサーベイランスおよび探索事業を拡大するものです。
「私たちは予見していない脅威に対抗することはできません。このプログラムは、常に脅威を探索し続ける「現場の目線」の世界的なネットワークを確立し、世界中の保健医療コミュニティが次なるウイルスの脅威の一歩先を行くのに役立ち、アボットの専門知識と技術を活用してそれらの脅威に対処するための検査を迅速に開発することを可能にするものです」と、アボットの感染症研究の責任者であるギャビン・ クロハティ博士は述べています。「新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、高度なウイルスサーベイランス体制および遺伝子解析の明確な必要性とともに、検査が非常に重要な役割を果たすことが明らかになりました。どのような病原性の脅威が出現しているかを理解することは、将来のパンデミックにおいてウイルスを検査、診断し、そして願わくは予防にも役立てられるでしょう」。
アボットは新型コロナウイルスの変異株探索を支援し、新型コロナウイルス検査が継続して効果的であることを確認しています
アボットは、新型コロナウイルス感染症を引き起こすウイルスの新たな変異株や突然変異をモニタリングする上で重要な役割を果たしています。世界中からウイルスのサンプルを収集し、ウイルスの遺伝的配列の変化(突然変異)を探索しています。 ウイルスのサーベイランスにおいて数十年の知見を有するアボットは、ウイルスの進化を念頭に置いて、新型コロナウイルスなどの検査を開発しています。ウイルスの新株が発見された場合、アボットはそれらを精力的に分析し、検査でそれらのウイルスを確実に検出できるようにします。パンデミック防衛連携は、この取り組みに対する他の主要な機関との協力ネットワークです。
ウイルスに打ち勝つことに注力する世界的な科学者集団
今回のアボットの新たなパンデミック防衛連携は、ウイルスの同定、サーベイランス、サンプル収集、検査、データ分析を専門とする世界各国の協力者で構成されています。新型ウイルスの潜在的な脅威を特定するプロセスは、ネットワークされた医師が治療や診断が困難な未知の症状を特定するところから始まります。次に、患者のサンプルが、世界規模で広がる協力機関で検査され、その後、遺伝子配列解析が行われ、傾向を把握し、新たな脅威やアウトブレイクを示す可能性のある特殊性を特定します。潜在的な脅威が発見された場合、その封じ込めを支援するために、アボットは迅速に診断用検査を開発します。
アボットの広がりつつある協力機関ネットワークには、戦略的地点の組織が含まれています:
アボットは、その他のNGO、政府および研究拠点と、参加や連携に向けて協議中です。
「アボットのパンデミック防衛連携のような高度なネットワークにより、私たちは、データ収集、分析、そして共有を効率的かつ効果的に行う最高レベルの科学および技術にアクセスできます」と、セネガル・ダカールの健康疫学研究・感染症サーベイランス研究所(IRESSEF)長のスレイマン・ムブー教授は述べています。「ここで重要なのはコラボレーションです。これほど広範囲に、これほどの規模で検査や分析を行うことができる検査室や組織はどこの国にもありません。しかし、世界の研究拠点が連携することで、公衆衛生に対する次なる潜在的な脅威を特定する手助けをすることができます」。
世界中でウイルスを探索してきた歴史 - そして、この重要なミッションをさらに前進させる
血液スクリーニングおよび感染症検査のリーダーとして、アボットは25年以上前にHIVおよび肝炎ウイルスをモニタリングし、突然変異を特定するためのグローバルウイルスサーベイランスプログラムを発足させ、同社の検査が最新の状態に保たれるとともに、研究者が感染症の課題を積極的に評価して解決できるよう、支援してきました。このサーベイランスプログラムは、アボット・パンデミック防衛連携の一部に組み込まれます。
アボットは最近、このサーベイランス活動を通じて、コンゴ民主共和国でHIVコントローラー(抗レトロウイルス薬を服用せずにHIVをコントロールして生活している人々)が多く存在することを発見し、治療の鍵を握る可能性があることを発表しました。また、2019年にはHIVの新株の発見も発表しました。 そして、アボットは、将来を見据えて、感染症を含む世界で最も差し迫った健康課題の多くに対応するために、より多くの場所でより多くの人々がアクセスできる検査およびデジタルソリューションに焦点を当てていきます。また、この活動は感染症のケアを変革することを注力分野の一つとしているアボットの2030年に向けたサステナビリティ戦略の重要な一部となっています。アボットは、事業全体および協業を通じて、新型コロナウイルス、HIV、マラリア、肝炎などの感染症、そして将来のパンデミックの脅威を発見し、モニタリングするための新しい技術を創り出しています。
アボットについて
アボットは、人々が人生のあらゆるステージにおいて最高の人生を送ることができるようサポートするグローバルヘルスケアリーダーです。業界をリードする診断薬・機器、医療機器、栄養剤、およびブランド ジェネリック医薬品分野の事業および製品を含め、人々の生活に大きな影響をもたらす画期的なアボットの技術は、ヘルスケアの広範な領域にわたっています。現在、世界160カ国以上で、約109,000人の社員が活動しています。
アボット(www.abbott.com)、アボットジャパン(www.abbott.co.jp)、リンクトイン(www.linkedin.com/company/abbott-/)、フェイスブック(www.facebook.com/Abbott)、ツイッター(@AbbottNews)も合わせてご参照ください。
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