アボット、2025年第1四半期の業績を発表 通年見通しを維持

  • 第1四半期の米国会計基準(GAAP)に基づく希薄化EPSは0.76ドル、調整後の希薄化EPSは1.09ドル
  • 第1四半期の売上高は決算報告ベースで4.0%増、既存事業売上高は6.9%増、新型コロナウイルス感染症検査関連の売上高を除く既存事業売上高は8.3%増1
  • 売上高総利益率は決算報告ベースで52.8%、140ベーシスポイントの上昇により調整後の売上高総利益率は57.1%
  • 営業利益率は決算報告ベースで16.3%、130ベーシスポイントの上昇により調整後の営業利益率は21.0%

※本資料は、アボットが2025年4月16日に発表したプレスリリースの和文抄訳であり、内容につきましては英語原文が優先されます。

https://abbott.mediaroom.com/2025-04-16-Abbott-Reports-First-Quarter-2025-Results-and-Reaffirms-Full-Year-Guidance

2025年4月16日―アボット(米国イリノイ州アボットパーク)は本日、2025年3月31日を期末とする第1四半期の業績を発表しました。

  • 第1四半期における売上高は決算報告ベースで4.0%増、既存事業ベースで6.9%増、新型コロナウイルス感染症検査関連の売上高を除く既存事業ベースで8.3%増でした。
  • 第1四半期の米国会計基準(GAAP)に基づく希薄化EPSは0.76ドル、特定項目を除いた調整後の希薄化EPSは1.09ドルとなり、前年同期比で二桁成長を達成しました。
  • アボットは、すでに公表した2025年通年の業績見通しを維持しました。
  • 3月、アボットは、心房細動(AFib)を抱える患者さんを治療するVolt™パルスフィールドアブレーション(PFA)システムについて、CEマークを取得しました。予想より早くCEマークを取得できたことを受け、Volt PFAシステムの臨床試験に参加し、すでに使用経験を有する医師と連携し、EUにおいて臨床現場への導入を開始しました。アボットは、2025年後半にかけて、Volt PFAシステムのEU市場における導入拡大を進めていく計画です。
  • 同じく3月、アボットは、冠動脈の重度の石灰化病変に対し、ステント留置前の治療として開発中の冠動脈血管内砕石術(IVL)システムの有効性を評価する、TECTONICピボタル試験の米国での開始を発表しました。
  • また3月には、TRILUMINATE™ピボタル試験の2年間の新たなデータを発表しました。このデータでは、アボットの経カテーテル三尖弁修復術デバイス「TriClip™」が心不全による入院率を有意に低下させたことに加え、三尖弁逆流症の持続的な軽減と生活の質の有意な改善も示されました。
  • アボットが総額5億ドルを投じて整備を進めているイリノイ州とテキサス州の新たな製造・研究開発拠点は、2025年末までに稼働を開始する見込みです。

アボットの会長 兼 最高経営責任者(CEO)ロバート・B・フォードは、「今期も、アボットの多角的事業モデルにより、トップクラスの売上高と1株当たり利益の力強い成長を実現しました。こうした多角的事業モデルに加え実行力があるからこそ、アボットは不確実な時期をも乗り越え、持続的な成長を着実に続けることができるのです」と述べています。

第1四半期の事業概要
当社経営陣は、売上高の成長率を為替変動の影響および栄養剤製品事業におけるZonePerfect®製品ライン廃止の影響を除いた既存事業ベースで測定評価することが、投資家の皆様に当社の基礎的な業績を最もよく理解いただける方法だと考えています。

注記:為替変動の影響を排除した業績を算出するために、当年のドル建て売上高は、当年の期中平均為替レートを使用して適切に換算し、それを前年の期中平均為替レートを使用して適切に再計算しています。

2025年第1四半期の業績
(単位:百万ドル)

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過去の調整後売上高から決算報告ベースの売上高への調整については、英語原文をご参照ください。
*2025年3月31日までの四半期は、2024年3月の栄養剤製品事業におけるZonePerfect®製品ライン廃止の影響を反映しています。

第1四半期における売上高は、決算報告ベースで4.0%増、既存事業ベースで6.9%増、新型コロナウイルス感染症検査関連の売上高を除く既存事業ベースで8.3%増でした1

栄養剤製品
(単位:百万ドル)

2025年第1四半期の業績

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*ZonePerfect®製品ライン廃止の影響を反映しています。この措置は2024年3月に開始されました。

第1四半期における栄養剤製品事業の全世界売上高は、決算報告ベースで3.8%増、既存事業ベースで6.8%増となりました。

小児用栄養剤製品部門の全世界売上高は、決算報告ベースで3.2%増、既存事業ベースで4.9%増となりました。米国売上高は、乳児および小児特有の栄養ニーズに応える、アボットの総合的な製品ポートフォリオの成長に牽引されました。

第1四半期における成人用栄養剤製品の全世界売上高は、幅広くバランスのとれたラインアップにより市場をリードする栄養剤ブランド「エンシュア®」と糖尿病患者さんの栄養要件を満たすために設計された市場をリードする製品ブランド「グルセルナ®」の強い伸びに牽引され、決算報告ベースで4.4%増、既存事業ベースで8.7%増となりました。

診断薬・機器
(単位:百万ドル)

2025年第1四半期の業績

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第1四半期における診断薬・機器事業の全世界売上高は、決算報告ベースで7.2%減、既存事業ベースで4.9%減、新型コロナウイルス感染症検査関連の売上高を除く既存事業ベースで0.5%増となりました1

診断薬・機器事業の売上高は、新型コロナウイルス感染症検査関連の売上高が前年同期比で減少したことに加え、中国における帯量購買(volume-based procurement:VBP)制度の影響を受けました。

第1四半期における新型コロナウイルス感染症検査関連の売上高は、前年同期の2億400万ドルに対し、8,400万ドルでした。

コアラボ診断事業の全世界売上高は、決算報告ベースで2.3%減、既存事業ベースで0.9%増となりました。中国における帯量購買制度の影響により、第1四半期の成長は抑制されました。

エスタブリッシュ医薬品
(単位:百万ドル)

2025年第1四半期の業績

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第1四半期におけるエスタブリッシュ医薬品事業の売上高は、決算報告ベースで2.7%増、既存事業ベースで7.8%増となりました。

主要新興国には、アボットのブランドジェネリック製品ポートフォリオにとって長期的かつ最も魅力的な成長機会となる複数の新興国が含まれます。これらの国々における第1四半期の売上高は、決算報告ベースでは4.0%増、既存事業ベースで9.3%増となりました。既存事業の成長は、アジア、中南米、中東の複数の国々における二桁成長に牽引されました。

医療機器
(単位:百万ドル)

2025年第1四半期の業績

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第1四半期における医療機器事業の全世界売上高は、決算報告ベースで9.9%増、既存事業ベースで12.6%増となりました。

第1四半期における売上高の伸びは、ダイアベティスケア事業、ストラクチュラルハート事業、ハートフェイラー事業、エレクトロフィジオロジー事業によって牽引されました。

FreeStyleリブレ®、Navitor®、TriClip®、Amplatzer®、Amulet®、Aveir®を含め、複数の製品が好業績に貢献しました。

ダイアベティスケア事業では、持続グルコース測定システムの売上高が17億ドルとなり、決算報告ベースで18.3%増、既存事業ベースで21.6%増となりました。

アボットの業績見通し
アボットでは、2025年通年の既存事業売上高成長率を7.5%~8.5%のレンジと予想しています。

アボットでは、2025年通年の調整後の営業利益率を売上高の23.5%~24.0%と予想しています。

アボットでは、2025年通年の調整後の希薄化1株当たり利益を5.05ドル~5.25ドル、2025年第2四半期の調整後の希薄化1株当たり利益を1.23ドル~1.27ドルと予想しています。

アボットでは、将来の見通しに基づくこれらの非GAAPの財務指標に対し、将来の見通しに基づくGAAPの財務指標は提示していません。リストラクチャリングならびにコスト削減のイニシアチブ関連費用、無形資産減損費用、買収関連費用、為替変動といった特定項目の時期と影響を、合理的な確実性をもって過度な負担なく予測することは不可能であり、これらがGAAPに基づく業績に大きな影響を及ぼす可能性があるためです。

アボット、405四半期連続配当を発表
2025年2月21日、アボットの取締役会は、1株当たりの四半期配当を0.59ドルと発表しました。アボットでは、2025年4月15日の営業時間終了時点において当社の株主名簿に登録されている株主に対して、2025年5月15日に現金配当を支払います。

アボットは53年連続で増配しており、25年以上連続で毎年増配している企業で構成されるS&P 500配当貴族指数の構成銘柄となっています。

アボットについて
アボットは、人々が人生のあらゆるステージにおいて最高の人生を送ることができるようサポートするグローバルヘルスケアリーダーです。業界をリードする診断薬・機器、医療機器、栄養剤、およびブランドジェネリック医薬品分野の事業および製品を含め、人々の生活に大きな影響をもたらす画期的なアボットの技術は、ヘルスケアの広範な領域にわたっています。現在、世界160カ国以上で、約114,000人の社員が活動しています。
アボット(www.abbott.com)、アボットジャパン(www.abbott.co.jp)、リンクトイン(www.linkedin.com/company/abbott-/)、フェイスブック(www.facebook.com/Abbott)、インスタグラム(www.instagram.com/abbottglobal)、X(x.com/AbbottNews)、YouTube(www.youtube.com/c/abbott)、YouTubeジャパン (www.youtube.com/@abbottjapan)も合わせてご参照ください。


12025年第1四半期における全世界売上高は103億5,800万ドル、診断薬・機器事業の売上高は20億5,400万ドル、新型コロナウイルス感染症検査関連の売上高は8,400万ドルでした。2024第1四半期における全世界売上高は99億6,400万ドル、診断薬・機器事業の売上高は22億1,400万ドル、新型コロナウイルス感染症検査関連の売上高は2億400万ドルでした。2025年第1四半期において、新型コロナウイルス感染症検査関連の売上高がアボット全体に与えた影響は、アボット全体で1.4%減、診断薬・機器事業で5.4%減となりました。新型コロナウイルス感染症検査関連の売上高を除く既存事業の売上高は、アボット全体で8.3%増、診断薬・機器事業全体で0.5%増となりました。