アボット、日本初のスマートフォン対応植込み型心臓モニタの保険適用開始を発表

Confirm Rx ICMは、先進医療機器と最新モバイル技術、デジタル技術が融合した製品です

Confirm Rx ICMを使用することにより、不整脈の検出がきわめて困難な患者様を遠隔的にモニタリングすることが可能です

2018年6月5日―アボットは、医師により遠隔的に不整脈を同定し、原因が特定できない失神に加え，潜因性脳梗塞の患者様の診断に寄与する日本初となるスマートフォン対応植込み型心臓モニタ、Confirm Rx™ Insertable Cardiac Monitor（ICM）（販売名：コンファーム Rx AF、医療機器承認番号：23000BZX00050000）が、2018年6月1日より保険収載されたことをお知らせします。アボットは、医師が患者様と遠隔的な交信を保ちつつ、心拍リズムの異常をモニタリングできる新たな手段を提供することになります。

不整脈は、疾患や傷害により心臓の電気信号が乱れた際に生じる心拍リズムの異常で、心臓の不規則な拍動を引き起こします。不整脈が生じると、心臓の拍動が速くなりすぎたり、遅くなりすぎたりするため、血流の変化により動悸、めまい、息切れ、失神といった症状が患者様に発現するおそれがあります。

Confirm Rx ICMは、短時間かつ低侵襲性の外来処置により、胸部皮下に植え込まれます。植込み後のConfirm Rx ICMは、心拍リズムの異常を継続的にモニタリングし、不規則な心拍や心房細動を含め、さまざまな不整脈を検出します。

Confirm Rx ICMはBluetooth^®ワイヤレス技術を採用しており、患者様はモバイルアプリの「myMerlin™」を介してConfirm Rx ICMを自身のスマートフォンにワイヤレス接続することができます。患者様は携帯型のアクティベータやトランスミッタなどのハードウェアを使用することなく、アプリを使用するだけで、自身のスマートフォンで症候性イベントを記録することが可能となります。収集されたデータは、医療機関が設定したスケジュールに従いモバイルアプリを介して患者様の担当医へ送信されます。

アボットメディカルジャパン株式会社 代表取締役 土本 匡明は、「Confirm Rx ICMは最新の通信技術と最先端医療機器が融合した製品であり、革新的な心拍リズムのモニタリング方法を提供します。患者様のスマートフォンのBluetooth^®ワイヤレス技術と専用モバイルアプリにより、医師は患者様に煩雑な記録機器を別途使用するよう求めることなく、危険な心拍の異常を容易かつ遠隔的に診断することが可能になります」と述べています。

産業医科大学医学部 不整脈先端治療学  安部 治彦教授は「Confirm Rx ICMは、再発する原因不明の意識消失発作を経験している患者様の心調律を24時間毎日モニタリングすることで、不整脈の有無を確認し診断につなげることができる極めて有用なツールです。それにとどまらず、患者様がご自身のスマートフォンを利用できるため、私たちは送られてきたデータを確認することができ、より適切な治療と疾患管理の実現が可能になります」と述べています。