2020年7月16日―アボット(米国イリノイ州アボットパーク)は本日、2020年6月30日を期末とする第2四半期の業績を発表しました。
アボットの社長 兼 最高経営責任者(CEO)、ロバート・B・フォードは、「アボットの多様性のあるビジネスモデルは、現在のような時期にこそ真の強みを発揮することが証明されました。私たちは、全世界で行われているCOVID-19検査への取り組みをリードしているだけでなく、パイプラインの推進も続けています。さらに重要なこととして、パンデミックによる影響を当初最も受けた事業分野においても、第2四半期を通じて成長に向けた大きな改善の傾向がみられたことが挙げられます」と述べています。
第2四半期の事業概要
注記:当社経営陣は、売上の成長率を有機ベースで測定評価することが、投資家の皆様に当社の基礎的な業績を最もよく理解いただける方法だと考えています。有機的売上成長に為替変動の影響は含まれていません。
2020年第2四半期の事業セグメント別売上高と説明は以下の通りです。
全社
(単位:百万ドル)
*2020年第2四半期の継続事業からの総売上には、その他の売上約1,500万ドルが含まれます。
*2020年上半期の継続事業からの総売上には、その他の売上約3,000万ドルが含まれます。
n/a = 該当なし
注記:為替変動の影響を排除した業績を算出するために、当年のドル建て売上高は、当年の期中平均為替レートを使用して適切に換算し、それを前年の期中平均為替レートを使用して適切に再計算しています。
2020年第2四半期における全世界売上高は報告ベースで8.2%減の73億ドルとなりました。有機ベースの全世界売上高は5.4%減となりました。2020年上半期における全世界売上高は報告ベースで3.0%減の151億ドル、有機ベースでは0.7%減となりました。
栄養剤製品
(単位:百万ドル)
第2四半期における栄養剤製品の全世界売上高は、報告ベースで0.4%増、有機ベースでは3.1%増となりました。マーケットリーダーであり、幅広くバランス良く取り揃えられた栄養剤ブランド「エンシュア®」の米国や世界各国での販売実績が堅調であったことから、成人用栄養剤製品部門における有機ベースのグローバルでの売上成長は7.4%となりました。小児用栄養剤製品部門では、米国や東南アジアを中心とした経口補水飲料ブランド「Pedialyte®」の売上の伸びにより、中華圏での厳しい状況が相殺されました。
2020年上半期における栄養剤製品の全世界売上高は、報告ベースで3.3%増、有機ベースでは5.1%増となりました。これには有機的売上成長として、小児用栄養剤製品部門の3.0%増、成人用栄養剤製品部門の7.9%増が含まれます。
診断薬・機器
(単位:百万ドル)
診断薬・機器の第2四半期における全世界売上高は、為替変動のマイナスの影響2.4%を含めた報告ベースで4.7%増、有機ベースで7.1%増となりました。
コアラボ診断(Core Laboratory Diagnostics)部門では、COVID-19による通常の検査量の減少が、COVID-19のIgG抗体を検出する検査室ベースの検査による売上で部分的に相殺されました。この検査は過去のウイルス感染歴の有無を判定するものです。
Architect®およびAlinityTM iの両プラットフォームで使用するコアラボ部門のIgG抗体検査関連の第2四半期の売上高は1億5,200万ドルでした。
遺伝子検査部門における第2四半期の売上高は、報告ベースで233.6%増、有機ベースで241.4%増となりました。m2000™およびAlinity™ mの両プラットフォームで使用するCOVID-19の検査室ベースの遺伝子検査に対する需要が堅調な成長の要因となっています。COVID-19の遺伝子検査関連の第2四半期の売上高は2億8,300万ドルでした。
ラピッド・ダイアグノスティクス部門における第2四半期における売上高は、報告ベースで9.6%増、有機ベースで11.0%増となりました。ポイントオブケア部門のCOVID-19遺伝子検査であるID NOW™に対する堅調な需要は、基幹事業の売上低迷を相殺して余りあるものとなりました。ラピッド・ダイアグノスティクス部門におけるCOVID-19検査関連の第2四半期の売上高は1億8,000万ドルでした。
エスタブリッシュ医薬品
(単位:百万ドル)
エスタブリッシュ医薬品の第2四半期における売上高は、報告ベースで8.6%減、有機ベースで0.7%減となりました。2020年上半期で見ると、エスタブリッシュ医薬品の売上高は、報告ベースで2.1%減、有機ベースで4.0%増となりました。
主要新興市場にはインド、ブラジル、ロシア、中国の他、ブランドジェネリック製品ポートフォリオにとって最も有力な長期的成長機会となる複数の新興国が含まれます。これらの国々における第2四半期の売上高は、報告ベースでは10.3%減、有機ベースでは0.4%減となりました。中国における2桁成長を含む、ある特定の国々でみられた売上成長が、ロシア、ブラジル、コロンビアを含む、複数の新興市場国で起きたCOVID-19の流行による需要の低下を相殺して余りあるものとなりました。
医療機器
(単位:百万ドル)
第2四半期の医療機器の全世界売上高は、報告ベースで21.2%減、 有機ベースで19.9%減となりました。心血管事業およびニューロモデュレーション事業では、COVID-19の影響による手術件数の減少が売上成長にマイナスの影響を与えました。手術に対する需要と医療資源がいずれも正常に近いレベルにまで回復し始めたことから、第2四半期の間に手術件数に大きな改善がみられました。
ダイアベティスケア事業では「FreeStyleリブレ」が堅調な成長を牽引し、報告ベースで前年度比36.8%増、有機ベースで39.9%増となりました。6月には、糖尿病を有する成人および4歳以上の小児を対象とし、最高レベルの精度と性能基準を達成した一体型持続血糖測定(iCGM)システムとして「FreeStyleリブレ2」が米国食品医薬品局(FDA)に承認されたことを発表しました1。数週間以内に、現在販売されている「FreeStyleリブレ14 day」システムと同価格で、「FreeStyleリブレ2」システムが加盟薬局や耐久医療機器の提供業者から入手できるようになります。
アボットの2020年業績予想
アボットでは、2020年通年のGAAPに基づく継続事業からの希薄化1株当たり利益は最低でも2ドルであると予想しています。また、主として無形資産減価償却費、買収関連費用、構造改革やコスト削減イニシアチブ関連費用、およびその他の費用に関する、2020年通年の特定項目は、1.25ドルと予想しています。特定項目を除いた、2020年通年の継続事業からの調整後の希薄化1株当たり利益は、最低でも3.25ドルであると予想しています。
アボット、386四半期連続配当を発表
2020年6月12日、アボットの取締役会は、四半期配当を1株当たり0.36ドルとすることを発表しました。アボットは、2020年7月15日の営業時間終了時点において当社の株主名簿に登録されている株主に対して、2020年8月17日に現金配当を支払います。
アボットは48年連続で増配しており、25年以上連続で毎年増配している企業で構成されるS&P500配当貴族指数の構成銘柄となっています。
アボットについて
アボットは、人々が人生のあらゆるステージにおいて最高の人生を送ることができるようサポートするグローバルヘルスケアリーダーです。業界をリードする診断薬・機器、医療機器、栄養剤、およびブランド ジェネリック医薬品分野の事業および製品を含め、人々の生活に大きな影響をもたらす画期的なアボットの技術は、ヘルスケアの広範な領域にわたっています。現在、世界160カ国以上で、約107,000人の社員が活動しています。
アボット(www.abbott.com)、リンクトイン(www.linkedin.com/company/abbott-/)、フェイスブック(www.facebook.com/Abbott)、ツイッター(@AbbottNews、@AbbottGlobal)も合わせてご参照ください。
アボットは、本日午前8時30分(中部時間)にインベスターリレーションズのウェブサイト(www.abottinvestor.com)で第2四半期業績の電話会議をインターネット配信する予定です。この配信のアーカイブは同日遅くに掲載予定です。
―1995 年米国私募証券訴訟改革法―
将来の見通しの記述に関する注意
このプレスリリースには、1995年米国私募証券訴訟改革法における将来の見通しの記述(forward-looking statements)が含まれている可能性があります。これらの将来の見通しの記述については、COVID-19パンデミックがアボットの事業や業績に与える影響を含む、リスクおよび不確定要素により、実際の結果が将来の見通しの記述の内容と著しく異なったものとなる可能性があることにご注意ください。アボットの事業に影響を及ぼす可能性のある経済、競争、政府、技術面の要因やその他の要因については、2019年12月31日を期末とするフォーム10-K年次報告書の項目1A「リスク要因」に加え、2020年3月31日を期末とするフォーム10-Q四半期報告書の項目1A「リスク要因」で説明しており、これらは参照することにより本文書の一部と認められます。アボットでは、法で定められている場合を除き、その後の状況や進展の結果に基づき将来の見通しの記述に対する修正を公表する義務は負いません。
1FDAによるiCGM特別規制に基づく。
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