アボット、2024年第2四半期の業績を発表 通年見通しを上方修正

• 基本事業の堅調な業績に牽引され、104億ドルの売上高を達成
• 決算報告ベースで売上高は4.0%増、基本事業の既存事業売上高は、医療機器事業の二桁成長に牽引され9.3%増¹
• 新製品の承認により引き続きポートフォリオを強化

※本資料は、アボットが2024年7月18日に発表したプレスリリースの和文抄訳であり、内容につきましては英語原文が優先されます。

https://abbott.mediaroom.com/2024-07-18-Abbott-Reports-Second-Quarter-2024-Results-and-Raises-Full-Year-Guidance

2024年7月18日―アボット（米国イリノイ州アボットパーク）は本日、2024年6月30日を期末とする第2四半期の業績を発表しました。

• 第2四半期の米国会計基準（GAAP）に基づく希薄化EPSは0.74ドル、特定項目を除いた調整後の希薄化EPSは1.14ドルでした。
• アボットは、2024年通年のEPS見通しレンジを上方修正しました。通年のGAAPに基づく希薄化EPS見通しとして、3.30ドル～3.40ドル、調整後の希薄化EPS見通しは、4.61ドル～4.71ドルと予想しております。
• アボットは、2024年通年の新型コロナウイルス感染症検査関連の売上高を除く既存事業売上高見通しレンジを9.5%～10.0%に縮小しました。これは見通しレンジの中央値に対して増加となります²。
• 4月、アボットは、末梢動脈疾患を持つ患者さんのためのイノベーションであるEsprit™膝下（BTK）システムについて、米国食品医薬品局（FDA）の承認を取得したことを発表しました。この生体吸収性スキャフォールド*システムは、動脈を開いた状態に保ち、完全に溶ける前に血管の治癒を促進する薬剤を溶出するように設計されています。*ステントの一種
• 6月、アボットは、同社の持続グルコース測定システムFreeStyleリブレ^®を応用した2つの新しいOTC（一般市販）持続グルコース測定システム、Lingo™とLibre Rio™に対する米国FDAの認可を発表しました。
• 6月、アボットは、心調律異常や徐脈性不整脈を持つ患者さんを治療する、世界初のデュアルチャンバー型リードレスペースメーカーシステムであるAVEIR^®デュアルチャンバー（DR）リードレスペースメーカーシステムについて、CEマークを取得しました。
• 2024年上半期、アボットは注力中の研究開発パイプラインからもたらされる10の新たな成長機会を発表しました。新製品承認と新たな治療適応が見込まれています。

アボットの会長 兼 最高経営責任者（CEO）、ロバート・B・フォードは、「今期も基本事業の売上高において堅調な成長を達成しました。下半期に向けて前向きな勢いがついており、通年見通しを上方修正しました」と述べています。

第2四半期の事業概要
当社経営陣は、売上高の成長率を為替変動の影響、栄養剤製品事業におけるZonePerfect^®製品ライン廃止の影響、および買収後1年目におけるCardiovascular Systems, Inc.（CSI）買収の影響を除いた既存事業ベースで測定評価することが、投資家の皆様に当社の基礎的な業績を最もよく理解いただける方法だと考えています。さらに、新型コロナウイルス感染症は地域的な流行へと移行し、検査への需要が大幅に減少しているため、当社経営陣は、売上高の成長率を新型コロナウイルス感染症検査関連の売上高を除いた既存事業ベースで測定評価することが、投資家の皆様に当社の基礎的な業績を最もよく理解いただける方法だと考えています。

注記：為替変動の影響を排除した業績を算出するために、当年のドル建て売上高は、当年の期中平均為替レートを使用して適切に換算し、それを前年の期中平均為替レートを使用して適切に再計算しています。

2024年第2四半期の業績
（単位：百万ドル）

2024年上半期の業績
（単位：百万ドル）

過去の調整後売上高から決算報告ベースの売上高への調整については、英語原文をご参照ください。

*2024年3月の栄養剤製品事業におけるZonePerfect^®製品ライン廃止の影響、および2023年4月27日付でのCardiovascular Systems, Inc.（CSI）買収の影響を反映しています。既存事業売上高は、2024年1月から4月までの買収事業の影響を除いたものです。

栄養剤製品
（単位：百万ドル）

2024年第2四半期の業績

第2四半期における栄養剤製品事業の全世界売上高は、決算報告ベースで3.5%増、既存事業ベースで7.5%増となりました。

小児用栄養剤製品部門の全世界売上高は、決算報告ベースで3.4%増、既存事業ベースで5.0%増となりました。米国売上高は、乳児用粉ミルク事業での市場シェアを引き続き獲得したことを反映しています。

第2四半期における成人用栄養剤製品の全世界売上高は、幅広くバランスのとれたラインアップにより市場をリードする栄養剤ブランド「エンシュア^®」に力強く牽引され、決算報告ベースで3.7%増、既存事業ベースで9.9%増となりました。

2024年上半期の業績

*ZonePerfect^®製品ライン廃止の影響を反映しています。この措置は2024年3月に開始されました。

診断薬・機器
（単位：百万ドル）

2024年第2四半期の業績

第2四半期における診断薬・機器事業の売上高は、新型コロナウイルス感染症検査関連の売上高³が予測どおり前年同期比で減少したことにより、影響を受けました。2024年第2四半期における新型コロナウイルス感染症検査関連の全世界売上高は、前年同期の2億6,300万ドルに対し、1億200万ドルでした。

新型コロナウイルス感染症検査関連の売上高を除く、診断薬・機器事業の全世界売上高は、決算報告ベースで1.8%増、既存事業ベースで5.9%増となりました。

新型コロナウイルス感染症検査関連の売上高を除く、コアラボ診断事業の全世界売上高は、アボットの診断システム・検査ポートフォリオのAlinity^®ファミリーの導入が引き続き好調であったことに牽引され、決算報告ベースで3.0%増、既存事業ベースで8.8%増となりました。

2024年上半期の業績

エスタブリッシュ医薬品
（単位：百万ドル）

2024年第2四半期の業績

第2四半期におけるエスタブリッシュ医薬品事業の売上高は、決算報告ベースで0.6%増、既存事業ベースで8.1%増となりました。

主要新興国には、アボットのブランドジェネリック製品ポートフォリオにとって長期的かつ最も魅力的な成長機会となる複数の新興国が含まれます。これらの国々における第2四半期の売上高は、決算報告ベースでは0.2%減、既存事業ベースで8.8%増となりました。既存事業の成長は、いくつかの地域および治療領域（心血管代謝、消化器系、中枢神経系/ペインマネジメントなど）における成長に牽引されました。

2024年上半期の業績
（単位：百万ドル）

医療機器
（単位：百万ドル）

2024年第2四半期の業績

第2四半期における医療機器事業の全世界売上高は、決算報告ベースで10.2%増、既存事業ベースで12.1%増となり、米国内外において既存事業は二桁成長を達成しました。

売上高の成長は、ダイアベティスケア事業、エレクトロフィジオロジー事業、ストラクチュラルハート事業の二桁成長に牽引されました。Amplatzer^®、Amulet^®、Navitor^®、TriClip^®、Aveir^®を含め、最近発売された複数の製品と新規適応が好業績に貢献しました。

エレクトロフィジオロジー事業の売上高は、カテーテルおよび心臓マッピング関連製品が二桁成長を示したほか、すべての主要地域で二桁成長を示したことから、決算報告ベースで13.3%増、既存事業ベースで16.7%増となりました。

ダイアベティスケア事業では、FreeStyleリブレの売上高が16億ドルとなり、決算報告ベースで18.4%増、既存事業ベースで20.4%増となりました。

2024年上半期の業績
（単位：百万ドル）

*アボットは2023年4月27日付でCardiovascular Systems, Inc.（CSI）を買収しています。既存事業売上高を算出するため、この買収した事業の2024年1月から4月までの影響は除外しています。

アボットの1株当たり利益見通し
アボットでは、2024年通年のGAAPに基づく希薄化1株当たり利益は、3.30ドル～3.40ドルと予想しています。また、主として無形資産減価償却費、リストラクチャリングならびにコスト削減のイニシアチブ関連費用、およびその他の費用に関する2024年通年の特定項目は、1株当たり1.31ドルと予想しています。特定項目を除いた、2024年通年の調整後の希薄化1株当たり利益は、4.61ドル～4.71ドルと予想しています。

アボットでは、2024年第3四半期のGAAPに基づく希薄化1株当たり利益は、0.85ドル～0.89ドルと予想しています。また、主として無形資産減価償却費、リストラクチャリングならびにコスト削減のイニシアチブ関連費用、およびその他の費用に関する2024年第3四半期の特定項目は、1株当たり0.33ドルと予想しています。特定項目を除いた、2024年第3四半期の調整後の希薄化1株当たり利益は、1.18ドル～1.22ドルと予想しています。

アボット、402四半期連続配当を発表
2024年6月14日、アボットの取締役会は、1株当たりの四半期配当を0.55ドルと発表しました。アボットでは、2024年7月15日の営業時間終了時点において当社の株主名簿に登録されている株主に対して、2024年8月15日に現金配当を支払います。

アボットは52年連続で増配しており、25年以上連続で毎年増配している企業で構成されるS&P 500配当貴族指数の構成銘柄となっています。

アボットについて
アボットは、人々が人生のあらゆるステージにおいて最高の人生を送ることができるようサポートするグローバルヘルスケアリーダーです。業界をリードする診断薬・機器、医療機器、栄養剤、およびブランドジェネリック医薬品分野の事業および製品を含め、人々の生活に大きな影響をもたらす画期的なアボットの技術は、ヘルスケアの広範な領域にわたっています。現在、世界160カ国以上で、約114,000人の社員が活動しています。

アボット（www.abbott.com）、アボットジャパン（www.abbott.co.jp）、リンクトイン（www.linkedin.com/company/abbott-/）、フェイスブック（www.facebook.com/Abbott）、インスタグラム（www.instagram.com/abbottglobal）、Ｘ（twitter.com/AbbottNews）、YouTube（www.youtube.com/c/abbott）、YouTubeジャパン　（www.youtube.com/@abbottjapan）も合わせてご参照ください。

¹2024年第2四半期における全世界売上高は103億7,700万ドル、新型コロナウイルス感染症検査関連の売上高は1億200万ドルでした。2023年第2四半期における全世界売上高は99億7,800万ドル、新型コロナウイルス感染症検査関連の売上高は2億6,300万ドルでした。
²アボットは、為替変動の影響を合理的な確実性をもって予測することは不可能であり、決算報告ベースの売上成長率に大きな影響を及ぼす可能性があることから、新型コロナウイルス感染症検査関連の売上高を除く既存事業売上高の成長に関して、将来の見通しに基づいてGAAPの財務指標を提示していません。また、新型コロナウイルス感染症は地域的な流行へと移行し、検査への需要を予測できないため、将来の新型コロナウイルス感染症検査関連の売上高を合理的な確実性をもって予測することは不可能であると判断しています。
³以下に、2024年と2023年の診断薬・機器事業と新型コロナウイルス感染症検査関連の売上高をまとめます。