※本資料は、アボットが2022年9月8日に発表したプレスリリースの和文抄訳であり、内容につきましては英語原文が優先されます。
https://abbott.mediaroom.com/2022-09-08-Three-Year-Data-on-Worlds-Smallest-Heart-Device-Show-Benefits-of-Fixing-Holes-in-Newborn-Hearts-Without-Surgery
2022年9月8日―アボット(米国イリノイ州アボットパーク)は本日、動脈管開存症(PDA)と呼ばれる 命を脅かす可能性のある心臓の穴が開存する新生児(体重が2ポンド [約907g] 以上)の治療において、Amplatzer Piccolo™ オクルーダーの肯定的な結果を示す3年データを発表しました。Amplatzer Piccoloは、豆粒より小さく、発生頻度の高い先天性心疾患を持つ低出生体重児のPDA閉鎖用として承認された、世界初で唯一の低侵襲性経カテーテル治療デバイスです。
最新のデータは、2022年9月7日から10日にシカゴで開催されたPediatric and Congenital Interventional Cardiovascular Society Symposiumで発表されました。
PDAは、新生児の心臓にある2つの血管の間にある本来なら出生後に閉鎖する穴が開存したままの状態です。胎児は、酸素の豊富な血液が母体から供給され、肺がまだ機能していないため、この穴を通って血流を循環させています。出生後もこの穴が開存していると血流パターンが変わり、肺へ余分な血液が流れて正常な呼吸が妨げられてしまいます。アボットの低侵襲閉鎖デバイスであるAmplatzer Piccoloが開発されるまで、医師と家族は、多くの場合、新生児に人工呼吸器を装着させ自然に開存部が閉じるのを待つか、またはリスクの高い外科手術を行ってPDAを閉鎖するかを選ばなければなりませんでした。
Amplatzer Piccolo試験の3年の臨床試験結果
ADO II AS試験では、低出生体重児のPDA閉鎖治療におけるAmplatzer Piccoloの安全性および有効性が示されました。3年間のデータから以下のことが示されました。
これらのデータにより、Amplatzer Piccoloオクルーダーは、PDAの閉鎖に関して成功率が高く、有害事象の発生率が低いことが示されました。また、侵襲性の低い方法でデバイスを心臓に留置することから、超低出生体重児がよりリスクの高い外科手術を受ける必要性も減ります。
ADO II AS試験の試験実施責任者を務め、Cedars-Sinai Medical Center のSmidt Heart InstituteにおいてGuerin Family Congenital Heart ProgramおよびDepartment of PediatricsのDirectorであるEvan Zahn博士(M.D.)は、次のように述べています。「Amplatzer Piccoloオクルーダーは、PDAと診断された低出生体重児の命を救うデバイスです。多くの患者さんは、命を守るために緊急治療が必要になりますが、薬物治療では奏効せず、外科手術にも高いリスクが伴います。今回の試験結果は、Amplatzer Piccoloが、超低出生体重児の命を脅かすこの心臓の問題を安全かつ効果的に治療できることを示しました。」
Amplatzer PiccoloTM オクルーダーについて
Amplatzer PiccoloTMは、メッシュ状のワイヤーで構成された自己拡張型の医療機器で、足のつけ根の小さな切開部から挿入され、血管内を通して心臓まで到達し、そこでPDAを閉鎖するよう留置されます。低侵襲性の治療であるため、新生児集中治療室において重篤な状態にある多くの低出生体重児も、機器による治療後まもなく人工呼吸器を外すことができます。2019年、FDAはAmplatzer Piccolo オクルーダーを承認しました。
約7年前、ラスベガスの"Little Tony" Dalyは、試験開発中のデバイスとしてAmplatzer Piccoloの治療を受けた最初の患者さんとなりました。26週、体重2ポンド [約907g]で生まれたTonyはPDAによって、体力が低下し、腸にも問題を抱えていました。
Tonyの父、Anthony Dalyは、次のように話しています。「TonyのPDAをアボットのAmplatzer Piccolo オクルーダーで治療するという医師の勧めを信じることにしました。そう決断して良かったと思っています。このデバイスは息子の命の恩人です。留置からわずか数日でTonyの健康状態は改善に向かい、現在小学1年生でサッカーやテニス、ホッケーを楽しんでいます。」
アボットのストラクチュラルハート事業シニアバイスプレジデントのMichael Daleは、次のように述べています。「助けを必要とする多くの新生児の話を聞くたびに、私たちはより幼く、脆弱な状態にある新生児に治療を届けていかなければならないという気持ちになります。そして、Amplatzer Piccolo オクルーダーのおかげで、患者さんが最高の人生を歩み始めることができたという話を聞くたびに、健康を取り戻すための私たちの取り組みが、いかに重要であるかを実感するのです。」
アボットの小児用心疾患治療ポートフォリオには、回転機構を有する小径の機械弁Masters HP 15mm、小児患者への使用も承認されている人工心臓HeartMate 3も含まれます。アボットは、長期的なベネフィットに即座に影響をもたらし、命を脅かす合併症のリスクを低減し、医師が自信を持って最も幼く小さな患者さんを治療できるような、命を救う小児用デバイスの開発に取り組んでいます。
Amplatzer Piccolo オクルーダーの米国における重要な安全性情報については、https://abbo.tt/PiccoloISIをご参照ください。
Masters HP 15mm弁の米国における重要な安全性情報については、https://abbo.tt/MastersISIをご参照ください。
HeartMate 3の米国における重要な安全性情報については、https://cardiovascular.abbott/hm3iswをご参照ください。
アボットについて
アボットは、人々が人生のあらゆるステージにおいて最高の人生を送ることができるようサポートするグローバルヘルスケアリーダーです。業界をリードする診断薬・機器、医療機器、栄養剤、およびブランド ジェネリック医薬品分野の事業および製品を含め、人々の生活に大きな影響をもたらす画期的なアボットの技術は、ヘルスケアの広範な領域にわたっています。現在、世界160カ国以上で、約113,000人の社員が活動しています。
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1 Krasuki, R. A. (2006). Patent ductus arteriosus closure. Journal of Interventional Cardiology, 19 (5 Suppl), S60-S66.
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