エリウド・キプチョゲが明かす、走り続けるための流儀

トレーニングやメンタルなど、世界のトップランナーから市民ランナーへのメッセージ

前マラソン世界記録保持者で、非公認記録ながら人類で唯一フルマラソン2時間切りを達成し、現在も世界トップレベルで進化を続けるマラソン界の絶対王者、エリウド・キプチョゲ選手。アボットは2021年よりキプチョゲ選手と彼の所属するNNランニングチームとパートナーシップを組み、さまざまなサポートを展開しています。コース新記録で優勝した2022年大会以来、2年ぶり2度目の出場となった2024年3月の東京マラソン。キプチョゲ選手はレースを終えたばかりにも関わらず穏やかな表情でアボットからのインタビューに答えてくれました。

―― 日々、どのようなトレーニングを積んでいますか
「毎日走ります。1日に25kmから30kmほど。朝20km、夜10kmだったり、朝18km、夜10kmだったり。走る以外にもいろいろやります。ジムには週に3、4回通って筋トレもやりますし、インドアバイクも取り入れています。ヨガやストレッチもやっていますよ」

――  速く走るだけがトレーニングではないと聞きましたが、それはどういう意味ですか
「人間はずっと全速力で走り続けることはできません。マラソンで大切なのは一定のペースを保ち続けることです。自分の体の状態を知るためには、快適なペースで走ることが一番です。走りながら体の声を聞いてください。そうすることによってランニングが楽しくなってより長い距離を走れるようになり、それによって筋肉も鍛えられていきます。具体的には週に2、3回、全力の80%程度で走るスピード練習を取り入れてみるといいと思います。その他の日は快適ペースで走ってください。体にも心にもいいペースです。この走り方であれば長く走り続けることができ、日々の練習を継続することができます。継続こそマラソンの脚をつくる最良の方法です」

―― レース中、苦しくなった時にペースを維持するには?
「ハッピーな気持ちを持つこと。ランニングを楽しむこと。そして、知っておくべきなのは、あなたが苦しんでいる時は他の人たちも苦しんでいるということです。苦しくなったら横を走る人を見てみてください。同じように苦しそうに走っている人がいるでしょう?! その苦しみを知ることです。つまり、『現在起こっていること』に意識を向けましょう。さらに苦しくなってきても、集中すべきはひたすら『今その瞬間』。それが成功への道です」

―― 大舞台で活躍するためのメンタルケアとは?
「トレーニングとは、肉体だけでなく精神にも必要ですが、精神を直接的に鍛えることはできません。私は、体を鍛えていくとその効果が精神へと移っていくと考えています。つまり、肉体的なトレーニングによって精神も鍛えることができるのです。ランニングを楽しむことで心は穏やかになっていきます。楽しむこと、トレーニングを継続すること、トレーニングにはハッピーな心で臨むこと。それによって精神はパワーアップします。もちろん、予期せぬことも起こります。トレーニングがうまくいっても本番では思うようにいかないこともあります。それこそが精神への試練であり、鍛えるチャンスでもあります。困難な場面で平常心を保つことで力を発揮できるようになるでしょう」

<コラム>キプチョゲ選手を支えるアボットのコンシューマー・バイオウェアラブルセンサー
マラソンランナーにとって、エネルギー補給は時に勝負を分けるほど重要な要素です。いつ、どれだけエネルギーを補給すべきかを知る重要な指標がグルコース値。キプチョゲ選手と彼の所属するNNランニングチームはアボットのコンシューマー・バイオウェアラブルセンサー*を使ってリアルタイムでグルコース値をチェックしながら競技に取り組んでいます。*日本未発売品です

キプチョゲ選手は
「ここ3年ほどNNランニングチームの選手はこのコンシューマー・バイオウェアラブルセンサーを使っていい状態を保っています。スマートフォンアプリでグルコース値がその場ですぐわかり、データは蓄積もされるので、自分のエネルギー状態に疑問を持った時点でデータを遡ってチェックすることもできます。特にスピード練習やロングランの時に活用しています。アボットのバイオウェアラブルセンサーはゲームチェンジャーです。これは、世界の未来です」

と、アボットが提供するヘルスケアテクノロジーが切り拓く未来の可能性を語ってくれました。

アボット ・ワールドマラソンメジャーズ(AbbottWMM)の冠スポンサーであるアボットは、世界6大マラソン大会とランナーを支援しています。「人々がより健康で充実した人生を送り、成し遂げたいと願ったことを全うできるように」という想いのもと、アボットはこれらの活動を行っています。

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The Eliud Kipchoge Story