*本記事は、2023年3月24日に米国アボット本社のウェブサイトで紹介された記事の翻訳版です。内容については英語原文が優先されます。
「スキルの問題ではありません」
これはSTEM(科学、技術、工学、数学)分野の女性人材の不足について語られる際に、よく聞く言葉です。
たしかにそれは事実です。では何が女性をSTEMから遠ざけているのでしょうか。
「様々な課題がありますが、主として女性たちが情報に触れる機会についてです」と神経科医でアボットのメディカル・ディレクターであるBeth McQuistonは語りました。McQuistonは、このことを自らの経験から知っています。
彼女はシカゴ地域のクリニックで腎臓病の栄養士として働いていたとき、神経病学が自分のような人間もできる仕事だと気付きました。
「脳に関する難解な医学書を趣味で読んでいたのですが、病院にいた医師の友人たちから“そんな本を読めるなんて、神経科医になれるのでは?“と言われたのです」
このことがきっかけとなり、彼女は栄養学への熱意と神経科学への探求心をともに生かせる職業に就くことになりました。
McQuistonは、米国商工会議所財団の国際女性デーフォーラムでのパネルディスカッションで、自身の体験談とアボット主催の高校生のためのSTEMインターンシッププログラムについて語りました。
McQuistonはインターン生 (多くは若い女性) と共に働き、有意義な仕事をする機会を提供すると同時に、STEM分野がいかに幅広いものであるかを感じ取ってもらうようにしています。「インターン生には、数学や生物学のような伝統的なSTEM分野だけではなく、STEMに関わる様々な方法があることを伝えています」 (アボット採用ディレクター Bryan Quick)
インターンシップの成果
次世代の若者へのこのような働きかけは着実に効果を上げています。当社の高校生インターンのうち、95%が大学でSTEMを学ぶか、STEM関連の仕事に就いています。また、当社がフルタイムのエンジニアとして雇用した高校生インターンのうち、70%以上が女性です。
このように女性のSTEM分野への参入が増加している傾向は、さらに広がりを見せています。
米国のSTEM労働人口における女性の数は、2011年から2021年の間に31%増加しており、これは同時期の男性 (15%) よりも速いペースです。しかし、STEM分野の仕事に就く女性の数は、依然として本来あるべき水準を下回っています。
参考:
「これは、インターンシップやその他のプログラムを通じて若者、特に少女たちにSTEM を紹介するという、アボットや他の組織の数十年にわたる取り組みが、状況に変化をもたらしている証拠だといえます」 とQuickは言及しました。「ですがこの活動はまた完了していません。まだ途上の段階です」
今後の展望
私たちは、2030年までに10万人以上(そのうち半数は女性、人種的マイノリティー、性的マイノリティーなど)の若者にSTEMプログラムやインターンシップの機会を提供することを約束します。これまでに、すでに目標数の4分の1に近い人数が参加しました。
高校生のインターンシッププログラムを拡大しています。現在7カ国で実施していますが、今年末までにさらに3カ国が参加する予定です。
最近、高校のSTEMインターンシップの計画を更新し、STEMインターンシップで大学の単位を取得するための課程を追加しました。
また、当社の Women in STEMという社員ネットワークが子ども向けの絵本を作成しました。
「What Does STEM Look Like(STEMってなんだろう)英語版」 は無料でダウンロードでき、子どもたちになぜSTEMが重要なのかを伝え、誰でもSTEM分野で働くことができると解説しています。
McQuistonは国際女性デーのパネルディスカッションで、 「STEMのスターを育てるには、私たち全員が必要です」 と話しました。「ぜひ周りの人たちと話してみてください。知り合いの女の子の中から原石を探してください。世界はとても広く、STEMのチャンスは無限にあるのですから」
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